津波避難地下シェルター研究室

水密扉の解説 ( watertight door )

 シェルターにおいて最も重要な部品は、出入り口となる水密ハッチ
水密扉である。




 しかし、現在インターネット上で販売、販売等されている津波避難シェ
ルターに装備されている水密ハッチ及び水密扉の水密性能は、非常に
低くいものがほとんどである。



 

 各業者ともに不得意とする分野と思われ、明細な解説等が一切なされ
ていない。非常に危険な商品が殆どである。




 そこで、十分な性能を確保する為に2つの要素について述べる。





  下記の写真は、下水処理場の地下扉のものであるが、




 たったの水深5〜6m程度の水密性能を有しているのみである。





                                          ( 写真の無断転用は、禁止する。)



 < 第1 > は、水密性能である。





 日本国内に於いてはJIS規格Fの存在があり、国内における造船業社
は、基本的に造船規格をクリアーしたものを使用することが慣例となっ
ている。




 また、性能評価方法として、NK(日本海事協会)の検査を受けたものを
使用する。






 その他で海外では、BV(フランス船舶協会)ABS(アメリカ船舶協会)、
RINA(イタリア系認証機関)、KR(韓国船舶協会)などがある。






 まずは津波対策シェルターの水密性能は、最低でも、これらの基準に
従いたい。





 < 第2 > は、震災瓦礫などの衝撃に対する耐衝撃性能である。






 シェルター内と海水を隔離する扉が1枚のみの場合は、前項の水密性
能に加えてこの耐衝撃性能を合わせ持つ必要がある。






 現在のところ当研究室では、このような衝撃試験の基準に該当するも
のの発見に至っていない。しかし、安全性を確保するものとして、必ず
必要な基準である。




 浮遊式シェルターの場合は、時速40kmで漂流するのでなおさらに厳
しい基準が必要となる。






 一枚の扉で水密性と耐衝撃性を確保するものを製作することは経済
的に負担がに大きい、その上に扉が破損した場合には、シェルター本
体内部がすぐに水没することとなる。






 そこで、当研究室のシェルターのほとんどの発明は、2重構造とした。






 それにより、耐衝撃性能及び水密性能を各々の扉やハッチが分担す
ることとなるので、安全基準をクリアすることは比較的に容易である。






 鉄筋コンクリートの場合は、建築業界において強度計算により、一程
度の計算が成立する。



 また、東日本大震災においても、多くの建築物
が倒壊しずに残った実績がある。





 つまりは、シェルター本体も、既存の高圧タンクを流用することにより、
外圧対する強度計算により、強度を担保することができる。





 よって、シェルター本体にに装備したハッチで水密性を確保し、シェル
タードックに装備した扉で瓦礫による衝撃に対応する構造とした。






 だだし、地下シェルターのBタイプは除くが、瓦礫対策は十分な備えを
用意している。