津波避難地下シェルター研究室

掛川市の津波タワー (kakegawa in shizuoka pre )


 新たに、ネットゃ新聞等で報道されている津波タワーの取材を行った。


 今回は、静岡県掛川市内に建設されたタワーの報告である。


 掛川市でも南部に位置する菊浜434-1番地にある。


 この地域も、農地と住宅地が混在する地域であり、人口密度も高いことは、明らかである。


 海抜は15mの高さがあり、屋上は縦横が約17m×12m=204uの広さがある。



 詳しいスペックは、掛川市から直接聞き取りをした。

  建設費    7,400万円

  耐用年数       50年

  年間維持費  計上なし




やはり、屋上部分には屋根もないし、トイレの設備もない簡単なものである。(600人近くの排泄処理はどうする ?)



 糞尿を垂れ流しの設備である





 更に、鉄骨製の階段のみの装備でスロープなどは無く、車いす利用者は全く避難の対象者として考えられていない。




 エレベーターやリフト等の設備も、全くない。




                                             (写真の無断転用は、禁止する)


 上り口には、プレキャストコンクリート製であることの表示がされている。



  鉄骨製の津波タワーが多い中、敢えてコンクリート製で作られた。



 東日本における被害の分析より、コンクリート製の方が有利だと判断を下した結果だそうである。




 しかし、相も変わらず1階〜2階部分の空間が全く利用されていない不経済な津波タワーとなっている。






                                               (写真の無断転用は、禁止する)



  また、下記の写真は、最頂部から撮影した近隣の住宅状況である。




  津波タワーから北部方向を撮影したものである。




  兼業農家などが多く立ち並んでいるように見えた。






                                                    (写真の無断転用は、禁止する)





 津波タワーから東部方向を撮影したものである。

 ( 山側方向 = 海岸方向と反対方向 )








                                                       (写真の無断転用は、禁止する)
 


 掛川市の発表では、このタワーで600人(1世帯当たり3人として)が避難可能としているが?




頂上から見る限りでは、近くにほかの津波タワーは、存在しない。





 この地域に住むすべての住民が、ここのタワーで避難が可能とは、到底
思えない。





 津波タワーの絶対数を早急に増設するか、津波ビルを建設するべきである。