津波避難地下シェルター研究室

11. 22


 また、東北で地震と津波が発生した。


早朝6時で、過半数の市民が就寝中であった。


 到達した津波は最大で1.5m程度であったが、干潮時であったのが幸いした。


 新たに、いろんな問題が露呈してきた。



1)  避難において自動車による道路渋滞

通常ならば、15分程度で高台までたどり着けるが、当日は1時間が必要だった。

 
   仮に、自家用車で時速30Kmで15分の距離だとすると、

  30Km×( 15分÷60分) =  7.5Km つまり7500mの距離となる。

  車1台当たり、7mの間隔で渋滞していると、7500m÷7=約1072台

  車1台に付き、乗車人数を2.5とすると、1072×2.5人=2680人となる。

  車の中で溺れ死ぬ人数と言うこととなる。


 これは、あくまで1路線についての計算になるので、渋滞する路線が2〜3 路線あるとすれば、更に増加する。







 地形学的に避難を可能とする高台が存在していても、
 
自動車で1時間も必要な状況では、全く避難計画に含むべきでない。




 よく世間では、安易に高台に避難するとか高台に移り住むと言う市民が多い。




 しかし、実態は交通渋滞でまともな避難行動がとれずに水死するのは必至である。




 避難専用道路道路の拡幅を大規模に行わないと、全く不可能である。


 そうなると、土地区画整理事業を大幅に行う必要があるのではないか。





2)  気象庁の発表の津波予測はには、潮位は考慮されていない。

 あくまでもコンピューターによるシュミレーションの結果を情報として流しているに過ぎない。


 当日の満潮,干潮は考慮されていない。よって、大潮,小潮も考慮されていないということである。




3)  複合災害に対しての検討

 台風が到来しているときに、地震が発生してかつ津波が到来する。

 このような複合災害も考慮に入れるべきである。





4)  1000年に1度発生するレベル1の地震が終わっても、地震の兆候は収らない。



 3.11の後に、古文書から過去の地震を検証することや、




 淡水湖のボーリング調査等を行うことで、

数百年の周期で地震が発生してていた事実の検証が行われつつある。





 しかし、今回のような余震等なのどの発生の検証は、行われていない。



 これを想定外と政府の見解で済ませていいものだろうか?